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― 更新情報 ―

高齢者の財産保全に対する不安
介護保険の仕組み
介護保険制度について知りましょう!
高齢者の居住施設の種類について
自身の将来を見越した任意後見制度
任意後見契約の種類
任意後見契約公正証書を作成するのに必要な費用
 高齢社会を迎えつつある現在の日本社会において、判断能力の衰えた高齢者の財産の保全は重要な事案です。
「今は元気で十分な判断能力があって自分で決められるのでいいけど、将来的に認知症などの病気によって十分な判断ができなくなって、日常生活に支障をきたすのではないかな。」という不安を感じる人も少なからずいるのではないでしょうか?
 財産を保全する方法としてはいろいろありますが、介護保険制度や成年後見制度をはじめ、判断能力が低下する前にどう備えればよいかを解説させていただきます。

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  介護保険制度は今現在、以下のような仕組みに沿って運営されています。
 
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  【介護保険の概要】

保険者 市町村・特別区
被保険者 第1号被保険者 市区町村内に住所がある65歳以上の者
第2号被保険者 市区町村内に住所のある40歳以上65歳未満
医療保険加入者
保険料 第1号被保険者 所得段階別定額保険料(原則6つの段階)
基準額は、各市区町村のサービス水準により異なる。
低所得者には軽減措置あり
第2号被保険者 健康保険加入者:
(標準報酬月額+標準賞与額)×
                 介護保険料率(労使折半)
国民健康保険加入者:各市区町村の独自基準
保険料の
徴収方法
第1号被保険者
老齢(退職)・障害・遺族年金が
年間18万円以上の場合:年金からの天引(特別徴収)
年間18万円未満の場合:個別に徴収(普通徴収)
第2号被保険者 医療保険に上乗せ徴収、被扶養者には徴収なし。
給付内容 介護給付 要介護者に対する在宅又は施設サービス
予防給付 要支援者に対する在宅サービス
第1号被保険者 原因は問われません。
(例:交通事故が起因でも給付されます)
第2号被保険者 老化に起因する15種類の疾病とがんの末期による
介護状態に限定されています。したがって、例として
交通事故が起因では65歳なるまでは給付されません。
利用者負担
と自己負担
限度額
原則としてサービス費用の1割が自己負担となります。要介護度に対応
した利用限度額を超えた場合、追加分は自己負担となります。
なお、1ヵ月あたりの1割の自己負担分が下記の限度額を超える場合
は、超えた分に対して「高額介護(予防)サービス費」が支給されます。
【自己負担額の限度額】

生活保護受給者・老齢福祉年金受給者など

15,000円まで自己負担

市区町村民税世帯非課税者など

24,600円まで自己負担

市区町村民税課税世帯

37,200円まで自己負担

                                   
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 最近になって、高齢になってからの単身や夫婦だけで生活する人向けの高齢者住宅や居住施設が増加しています。種類としては元気な時に入居できるものから、要介護にならないと入居できないものまで、様々な種類があるのが現状です。また、家賃や利用料や提供されるサービスなどのも大きな違いがあり、提供主体も多様になっています。

 施設の種類1【高齢者住宅】
●制度上、住宅に分類されているものは国土交通省の所管になっています。
種類 概要 入居年齢 入居時の身体状況の目安 提供主体 月額費用(自己負担)
1.高齢者円滑入居賃貸住宅 高齢者の入居を拒まないことを都道府県の指定期間に登録した民間の賃貸住宅。 任意 任意 民間家主 任意
2.高齢者専用賃貸住宅 @に含まれるのうち、入居の対象を特に高齢者に限定した民間の賃貸住宅。 任意 任意(おおむね自立または虚弱程度) 民間家主 任意
3.高齢者向け優良賃貸住宅 民間またはUR(都市再生機構)、公社が提供するバリアフリーの賃貸住宅で、所得に応じた賃貸減額補助が付く場合がある。 60歳以上
自立または虚弱程度 民間家主UR、公社 約5万円〜13万円程度
4.シルバーハウジング 高齢者向けのバリアフリー化された公共賃貸住宅。生活援助員が派遣され、安否確認や生活相談に応じる。 60歳以上 自立または虚弱程度 公営、UR、公社 約1万円〜13万円程度

 施設の種類2【居住施設】
●居住施設には以下の5.から8.の4種類があります。
種類 概要 入居年齢 入居時の身体状況の目安 提供主体 月額費用
(自己負
担)
5.有料老人ホーム 民間が提供する食事等のサービスが付帯した居住施設。
以下の3種類がある。
[健康型]要介護時に退去する契約
[住宅型]外部サービス利用で継続
[介護付]介護を受けることを前提と
     していて、これが最も多い。
おおむね60歳もしくは65歳以上 契約によって異なる 営利、非営利の民間 任意介護付きの場合、約15万円〜30万円(食費込)。
別途、入居金が必要。
6.軽費老人ホーム 低額な料金で入居できる老人福祉施設。個室・食事付のA型と個室・自炊のB型がある。古い施設が多い。 60歳以上 自立または虚弱程度 社会福祉法人、公共団体 約6万円〜14万円(食費込)
7.ケアハウス 所得制限なしに入居できる居住施設。原則個室で、食事や入浴サービスが利用できる。介護専用型のものもある。 60歳以上
介護専用型は原則65歳以上
自立または虚弱程度(介護専用型は要介護認定者) 社会福祉法人、認可された民間団体 約7万円〜18万円(食費込)
8.認知症高齢者グループホーム 認知症の高齢者が9人以下で一つの生活単位として居住する。家庭的な雰囲気の共同生活を営み、食事や介護が提供される。 原則65歳以上 要介護認定者で認知症対応型共同生活介護対象者 民間 約12万円〜18万円(食費込)

 施設の種類3【介護保険施設】
●介護保険制度の施設介護サービスを利用して入所する介護専用の施設です。
種類 概要 入居年齢 入居時の身体状況の目安 提供主体 月額費用
(自己負
担)
9.特別養護老人ホーム 常時介護が必要で、自宅での介護が困難な人を対象にした介護居住施設。居室には相部屋・個室・ユニット型の3種類がある。 原則65歳以上 要介護認定者(重度者が優先されます) 社会福祉法人、公共団体 約5万円〜15万円
(食費込)
10.老人保健施設 本来は入居施設ではなく、自宅と病院または施設の中間にあって、在宅復帰のためのリハビリや生活訓練を行うことを目ざした中間施設。現状では、施設入所の待機的な利用が多い。 原則65歳以上 要介護認定者 社会福祉法人、医療法人 約6万円〜16万円
(食費込)
11.介護療養型医療施設 長期の療養が必要な場合に入院する施設。医療と介護の両方を受けることができる。将来的(2012年3月末日)には廃止の方向である。 おおむね60歳以上または65歳以上 要介護認定者 医療法人 約7万円〜17万円
(食費込)

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 任意後見制度は、将来を見越して、まだ本人の判断能力が十分なうちに公証人役場で任意後見契約を結んでおいて、判断能力が低下または喪失したときに自分が選任しておいた任意後見人に「自分の生活」・「療養看護」・「財産管理」に関する事務をしてもらおうという制度です。
 その際、任意後見人が本人の意思に反して勝手なことをされては困るので、家庭裁判所で任意後見監督人を選択し、任意後見人は任意後見監督人の監督のもとで本人のために契約行為などを行うことになります。
 なお、この任意後見人は、弁護士や司法書士や
行政書士などに依頼することによって信頼性が担保されると言えるでしょう。

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 任意後見契約には移行型・即効型・将来型の3種類があります。
形    態 内                容
移行型(契約移行型) ○本人の判断能力低下前
 ⇒契約締結時から財産管理などの事務を委任する旨の委託   契約を締結する。
○本人の判断能力低下後
 ⇒任意後見監督人の選任時から任意後見を受けたもの(任意後見人)が代理権を行使する。

 これら2つの契約を結んでおくことで判断能力に応じて移行を行うことが容易にできる契約形態です。
即効型(即時効力型)  軽度の認知症、知的障害、精神障害等の状態にある補助制度の対象者(*本人が任意後見契約の内容を理解していることが契約の有効性に必要です。)であり、任意後見契約を締結後直ちに本人または受任者の申立により任意後見監督人を選任することにより、法定後見による保護ではなく、当初から任意後見人による保護を受けようとする契約形態です。
将来型(将来効力型)  将来の判断能力の低下に備えて、任意後見契約を締結しておき、判断能力が低下した時点で任意後見監督人を選任して、任意後見人による保護を受けようとする契約形態です。
 ただし、ここで注意したいのは本人の判断能力喪失時の把握です。本人と契約を受けた者の接触状況によっては、本人の判断能力喪失時の把握が遅れてしまい、任意後見契約の発効時が遅きに失して財産が散逸してしまうこともありえます。

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 任意後見契約の公正証書を作成するのに必要な費用は以下のようになります。
                       (法務省民事局作成「成年後見制度パンフレット」他より)
公正証書作成の基本手数料 11,000円(将来型・即効型)
22,000円(移行型)
登記嘱託手数料 1,400円
登記所に納付する印紙代 4,000円
その他に費用がかかるもの

本人らに交付する正本の証書代・登記嘱託書郵送用
の切手代など

 
 任意後見契約の公正証書自体の作成費用は上の通りになります。さらにこれに加えて、行政書士などの専門家への依頼費用も考えておく必要があります。
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